心温まる祖母のお通夜

わたしが中学3年のときに祖母が亡くなりました。元々、入退院を繰り返しており、ガンの再発ということもあって祖母とのお別れはもうすぐなのかもしれない、と覚悟していました。

臨終の際には近くに住む親戚がほとんど集まり、思い思いの言葉を祖母にかけました。真っ直ぐになりそうな心電図の波形が声をかけられる度に波打っていたのには祖母の忍耐強さ、律儀さを感じました。
人望があり社交的な祖母だったので、多くの人がお通夜に参列してくれました。食事会もしんみりすることはなく、祖母の武勇伝や祖父と祖母の馴れ初めなどをおもしろおかしく家族や近所の方々と話し合い、笑い声もありました。

夜には線香の火を絶やさないように交代で起きていたのですが、わたしは眠れず祖母を眺めていました。
同い年のいとこも眠れないようでわたしに付き合ってくれていました。小さい頃はよく遊んでいたのですが、思春期になるとお互い部活などが忙しく話すこともなくなっていました。夜通し起きていたことで、2人で祖母の思い出や部活のこと、進学のこと、2019年末の喪中はがきが販売されるのはどこ?とか、を語り合いました。

祖母が亡くなったことはとても悲しいことでした。しかし、様々な縁を再び結びつけてくれました。亡くなってもなお祖母は世話焼きなんだなと感動するとともに感謝です。